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「ER」1st season 第3話ほか 「ドメスティックバイオレンス」


Domestic Violence
「ドメスティックバイオレンス」は家庭内暴力と呼ばれますが、広い意味で家庭内の暴力には小児への虐待、老人への虐待、親子間での暴力など、さまざまなものがあります。

このような家庭内暴力の被害での外傷の患者さんは救急外来に受診することが多いのです。「ER」でも、よく取り上げられるテーマです。

交際している男女間の虐待は最近デートDVとして注目されています。
一方的な想いのいわゆるストーカーによる犯罪もあります。

日本では小児・高齢者・障がい者の虐待防止の法律、および配偶者からの暴力の防止のための法律があります。配偶者からの場合は shelter シェルターと呼ばれる避難する施設があります。

つじつまのあわない病歴、新旧の混じる外傷、不自然な様子などが手掛かりとなります。
虐待の相手が病院に同行していることも多いので、診察室から出てもらうことも重要です。

男女間の暴力では、顔面の外傷が多いのが特徴です。

われわれは外傷の治療をするだけでなく、患者さんに少しでも良いように考えています。
公的機関に連絡することも重要です。

1st season 第3話 その1
■16:00–16:05
30歳前半の女性が顔面外傷と胸部打撲で来院しています。
Nurse の Haleh は不審を感じているようです。
 bruise 打撲

■17:00–18:20
She fell down the stairs.
階段から落ちた。
と言っていますが、Dr Greene も息子さんの様子がおかしいと思います。
アパートの1階なのに。

a few healed fractures:きっと以前にも骨折があるだろう。

■20:52–22:05
息子さんと話をします。
でも、Dr Greene、顔がちょっと怖いです。

■34:58–35:49
やっと証言が得られたので公的機関に来てもらうことになりました。

■39:53–41:39
夫が来院したとたん、証言を翻してしまいました。
Dr Greene にはどうすることもできません。悲しいことです。

3rd season 第10話 その1

■9:19–10:15
下顎の外傷の女性が来院します。
 chart:病歴を読むと何度も骨折などで来院しています。
 humerus fracture:上腕骨骨折
しかしDrの言い方が皮肉っぽくてよくないですね。
DVの被害者は「自分にも悪いところがある」というように自責的になりやすいのです。
非難するような言い方はよくありません。

■16:14–17:30
夫が来院しました。ここでも階段での事故と言っています。
夫には診察室から出てもらっていますね。

■25:55–27:01
夫の目を逃れて遠くの街のshelterに避難してもらいました。
よかったですね。



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