Dr Benton がなんだか機嫌が悪そうです。
(あまり機嫌が良いところは見たことがありませんが。)
■9分00秒–9分48秒
CBC, Chem-7, blood gases(1st season 第15話 その1参照)
IV start. :intravenous infusion:静注(静脈内注射の略)または点滴静注の略です。
NPO:nothing per os:この per os はラテン語で「口を通して」の意味ですが、転じて経口摂取の意味で使います。nothing なので、NPOとは経口摂取禁、すなわち絶飲食の意味です。
Dr Benton が勝手に指示するな、と言い出して看護師のヘレエ Haleh を怒らせてしまいます。
■15分00秒–15分40 秒
さあ大変です。Haleh はすべての指示をきちんと記載するように求めています。
■28分05秒–29分05秒
Dr Benton がしかたなく記載しています。
D5:glucose ブドウ糖のことを dextrose とも言います。5%ブドウ糖液を略して D5。
NS:normal saline:生理食塩液。
NG tube:nasogastric tube(1st season 第1話 その2参照)
CBC:complete blood count:血算
Chem-7: blood chemistry:血液生化学検査。
book a room:(手術)室を予約する。(予約が重なることを overbooking といいますね)
■38分03秒–38分45秒
Hathaway Nurse にも怒られてしまいました。
この口頭指示 verbal orders の問題は、とても難しいことです。
口頭指示では言い間違い・聞き間違いが起こるので、リスクマネージメント risk management の立場からは、本来すべての指示は記載するべきです。(もっとも悪筆の指示だと読み間違いがおこります。この場面でも Benton の字が読みにくいと確認しています。)
現在は電子カルテなので、読み間違いはなくなります。
同じ薬品でも量や濃度、速度などを指示しなければなりません。
しかし、緊急を要するERの現場では、すべてを記載していては間に合わないので、やむなく口頭指示することも少なくありません。お互いにベテランなので通じていますが。
お互いに患者さんのためにうまく協力していきたいものです。
将来、ディクテーションソフト dictation software が発達すれば、口頭指示がそのまま文字化されるでしょう。もう、スマホなどで音声認識が進んでいる時代ですから。